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長い事、行ってみたい、会ってみたいと思いながら、長い間機会に巡り会えないことがある。 私達がこの町に来た頃から、その店はあったので、30年近くになるのではないかと思う。程なくして、マスターのパフォーマンスがうわさになり始め、気にはなったものの、その行列を見て気後れてしまった。そのうわさはどんどん拡がり、今や、全国から人が訪れて、2ヶ月前の予約となっているそうだ。 最近、また、近い人からその話をきき、年末だったからか、キャンセル席がとれたので、思いたったが潮時と行ってみることになった。 今だに地元の人は、不動の人気へのやっかみもあってか「インチキだ」と揶揄するのだが、単に、マジックショーとして見ても、かなりのレベルである。 超能力か透視能力なのか、はたまた超絶技巧なのか、普通の人にはさっぱりわからないし、説明しようがない。 ただ、その凄さは、いまだに、リピーターが絶えず、有名人も何度も足を運ぶということが物語っている。 気になったのは、これだけのパフォーマンス能力を持ちながら、時間が止まってしまったような古びた店の中で、ランチの料金だけをとるスタイルを長い時間続けているということだ。 それが、神秘的なナゾを生み、その憶測や高いお金を取らないという事も、人気に拍車をかけている。 接待係の奥さんの愛想のなさは有名だが、私はそうとは思わなかった。 受け入れざるを得ない何かしらの現実を、あきらめに近い思いで受け入れ、淡々とこなしているようにみえた。 たとえるなら、田舎廻りのサーカスの雑用係のおばさんの風情である。 これだけの人気があるのなら、ショーのあり方も店内のあり方も、前向きに改善していこうというのが、普通に誰もが思うことであろう。 が、それをあえてしない。長いランチタイムをひたすら待たされ、椅子で急遽作った不安定なひな壇に立たされて、タップリと3時間のショー。内容は確かにすごくてあきさせるものではなかったが、残念ながら、私の腰は悲鳴をあげ、最後は気もそぞろに・・。高齢者、障害のある人、妊婦、これはつらい。 これまで、金儲けできそうな話は山とあっただろう、自分のスタイルをかたくなに守り、前向きな改善策はいっさいせず、カウンターの中の小さな世界を守り続けるのには、能力を持たない凡人には計り知れない、何かしらの彼らの事情や深い思いがあるのだろう。 超能力大好き!と言う風な若者に囲まれて、私はそのほうが気になってしまった。 最後に「来年はうまくいきそうですか?」と、スプーンを頂くときに、一言聞いてみた。 「あなたは、もう、うまくいっていますよ」と一言返ってきた。 来年はその言葉を信じてやっていこう。 年の瀬に観たショーは、今年一年、いやこれまでの人生を考えるいい機会になった。
by houseigama
| 2016-12-28 08:49
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